自分チェックリスト


 

こちらのページでは、今の自分はどういった考え方や物事の受け止め方をして、それらを基にどんな行動をする傾向にあるのかという『自分のクセ』を確認できます。チェックがたくさん付いたからといって自分という存在が全否定されるということではありません。現状把握のためにあります。

 

 ①~③のチェックリストを見てみてください。自分でそうかなと思った項目があなたの考え方のクセや物事の受け止め方です。それら自体がダメというのではなく、「自分にはこういうクセがある」と知れたら、じゃあそれを自分はどうしたい?と自問自答できます。よかったら見てみてください。

 

①アダルトチルドレンのチェックリスト


 

今の自分を知る~自分を見つめ直す

 

自分が機能不全な家族で育ったアダルトチルドレンで、心が傷つき、その悪影響が自分に出ているのかどうか、まず認識の段階から始めましょう。以下のチェックリストのなかで、もし自分に当てはまる項目があったら番号を紙に書きだしてみて下さい。

 

 

1.ものごとを最後までやり遂げることがむずかしい

2.自分に自信がない。自分はダメだと思う

3.自分に対して過酷な批判をする

4.自分は生きている価値がないと思う

5.人生を楽しむのが下手である

6.他人と親密な人間関係を持てない

7.白黒をはっきりさせすぎ、ほどほどにバランスをとることができない

8.何かあると反射的に反応する、またはなんの反応もしない

9.必要のないときにもつい嘘をついたり、ごまかしたりする

10.必要以上に相手に忠実である

11.何が正常で何が異常かわからない

12.他人からのほめ言葉を受け入れにくい

13.他人から助けを得るのが下手である

14.自分は他人と違っていて居場所がなく、孤独に感じる

15.自分でコントロールできない状態が起きるとパニックを起こす

16.他人から認められたいという気持ちが強い

17.理由もないのによく頭痛や腹痛などがあり、からだの調子が悪い

18.摂食障害を起こしている(拒食症、過食症、過食嘔吐など)

19.アルコールや薬物(医師からの処方薬剤も含む)の依存になっている

20.非行に走ったり、自暴自棄になっている

21.お茶目で他人の気をそらす

22.目立たないようにスーッと消える

23.きまじめで他人の言うとおりにする

24.いつもせかせかと衝動的に行動する

25.何か起こるのではないかと常に恐れる

26.他人の目が気になる。被害妄想に陥りやすい

27.なにごとも完璧でないと気がすまない

28.顔やからだに表情がない

29.なにかが変わることに対する恐れが大きい

30.抑うつ状態に陥る

31.離人感や解離で自分が自分でないような気がしたりする

32.自分の感情が鈍麻していたり、からだから出るメッセージにきがつかなかったりする

33.怒りが爆発したり、いつもイライラしていたりする

34.権威のある人の前に出ると過剰に萎縮する

35.コミュニケーションの技術に乏しい

36.自分はいったい誰で、どんな人生の目的を持っているかなどわからず、自己が確立していない

37.対人恐怖があったり、ひきこもりをしたりしている

38.共依存的な行動に出やすい(共依存のチェックリストを参照)

 

 

もちろん人間であれば、ときには以上のような行動、感情、考え方をするのは当然ですが、もし10以上の項目が『いつも』自分に当てはまるようでしたら、あなたはアダルトチルドレンである可能性が大きいと考えられます。

『アダルト・チルドレン 癒しのワークブック 本当の自分を取り戻す16の方法』/西尾和美著/学陽書房/2015年11月12日21刷発行版

 

 

 

 

②共依存のチェックリスト


 

他人の問題にふりまわされていませんか

 

次に、アダルトチルドレンのなかでよく見られる共依存的な行動や人間関係についてのチェックリストを見てみましょう。

 

この行動様式は、とくに日本人のなかによく見られるものです。あまりにも日本の文化のなかでは当たり前になっていて、共依存的な人ほど他人の世話をする「よい人」として見られがちです。また、まわりから圧力がかかり、共依存的な行動を強いられることもあるかと思われます。それに自分の問題行動に気がつかなくて、他人のせいにしている場合もあります。

 

以下のチェックリストを読んで、自分に当てはまる番号を紙に書きだしてみてください。無意識にやっていることや、言っていることが、実は共依存的なものであることは意外と多いものです。

 

 

1.自らを犠牲にして相手を助けたり、世話をしたりする

2.相手の行動、感情、考え方、状態、結果を変えようとコントロールする

3.問題や危機が起こっているような人間関係に巻き込まれていることが多い

4.依存心が強く一人でやっていけるという自信がなく、見捨てられるかもしれないと不安にかられる

5.ある特定の相手のことで頭がいっぱいで視野がせまい

6.自分の問題はたいしたことはないと思ったり、いやなことはみて見ぬふりをしたり、表面はなんでもないようにふるまう

7.相手とのバウンダリー(境界線)がはっきりせず、相手が落ちこんでいると、自分も気分が落ちこんでしまったりする。また、他人の問題にのめりこんだり、相手からの精神的、性的、身体的侵入を許してしまったりする

8.罪の意識におそわれやすく、相手の問題は自分のせいだと思いこんでしまいやすい

9.過去の人間関係の間違いから学ぶことができず、同じ間違いを繰り返す傾向がある

10.被害者意識にとらわれ、自分は犠牲者だと思いこみ、弱々しくなる

11.自分のまわりに害があるのに、波風を立てぬよう、問題を明らかにしない

12.相手から離れないでしがみついていることを愛情と取り違えている

13.「こうあるべきだ」という社会の通念、または「こうなるはずだ」というファンタジーにとらわれやすい

14.相手の気分を敏感に察して、先へ先へと頭を働かせたり、心配したりする

15.「ノー」が言えず、なんでもかんでも引き受けて疲れてしまったり、うらみがつもったりする

16.責任感が強すぎて、なんでもがむしゃらにやりこなす

 

 

もし、5つ以上の項目が『いつも』自分に当てはまるようでしたら、あなたは共依存者(コ・ディペンデント)かもしれません。

アダルト・チルドレン 癒しのワークブック 本当の自分を取り戻す16の方法』/西尾和美著/学陽書房/2015年11月12日21刷発行版

 

 

 

 

③インナーチャイルドのチェックリスト


 

この質問の答えは、あなたのインナーチャイルドの傷の深さを大まかに見る手助けとなります。

自分に該当する項目があれば番号を紙に書きだしてみてください。

 

 

◉自己同一性

 

1.何か新しいことをしようとする時は、いつでも不安や恐怖を覚える

2.人を喜ばすタイプで(いい人、お人好し)自分というものがない

3.反抗的で、葛藤状態にある時に生き生きする

4.誰にも知られない心の奥で、自分はどこかおかしいと感じている

5.けちで、何も手放したくない

6.男(女)らしくないと感じる

7.性的アイデンティティが混乱している

8.自分を主張すると罪悪感を感じるので、相手の主張に妥協する

9.何かを始めるのに時間がかかる

10.何かを切り上げるのに苦労する

11.自分自身の考えがあまりない

12.自分がまともでないと、自分をいつも批判している

13.自分は罪深い人間だと思っていて、地獄に行くことを恐れている。

14.頑固で完全主義者である。

15.人並みではなく、何をしてもへまばかりしていると感じる。

16.何が欲しいのか本当はわからない。

17.すべて人よりも勝っていないと気がすまない。

18.セクシーでないと人は自分を気にとめてくれないと思う。セックスがうまくできないと拒否され、見捨てられてしまうのではないかと心配だ。

19.人生は空虚で、しばしば抑うつ感を感じる。

20.自分をよく知らない。自分の価値がよくわからない。何を考えているかよくわからない。

19.

 

◉基本的欲求

 

1.肉体的欲求に気づかない。疲れ、空腹、性欲を感じているのかがわからない

2.触れられるのは好きではない

3.したくないセックスをすることがある

4.以前または現在、摂食障害がある

5.オーラルセックスにとらわれている

6.自分の感情にあまり気づかない

7.怒りを感じると恥ずかしくなる

8.めったに怒らないが、怒るときには激怒する

9.他人の怒りが怖いので、怒らせないように自分なりに対人関係を工夫する

10.泣くのは恥ずかしい

11.怖がるのは恥だ

12.不快な感情は、ほとんど表したことがない

13.アナルセックスにとらわれている。

14.サド・マゾセックスにとらわれている。

15.自分の身体機能を恥ずかしく思う。

16.睡眠障害がある。

17.何時間もポルノを見て過ごす。

18.性器露出癖がある。

19.子どもに性的魅力を感じるので、それを行動に表してしまうのではないかと心配している。

20.食べ物とセックスは私にとって一番必要なものである。

 

◉社交

 

1.基本的には自分を含め誰も信用しない

2.以前または現在、依存症の人と結婚している

3.対人関係において強迫的、統制的である(コントロールにとらわれている)

4.何かの依存症である

5.自閉的で、特に目上の人が怖い

6.ひとりになるのが嫌なので、できるだけひとりにならないようにする

7.他人が自分に期待しているだろうと思うことを、常にしてしまう

8.争いを避けるためにはなんでもする

9.人の意見にはほとんど反対しないし、その意見には従うべき命令のように感じる

10.責任感が強すぎる。自分よりは他人のことを考えるほうが楽だ。

11.頼まれたことを直接は断らず、いろいろな操作的、間接的、消極的な方法で拒否することが多い

12.他人との争いごとをどう解決したらいいかわからない。相手をやっつけるか相手から逃げるかどちらかである

13.他人の言うことが理解できなくても説明を求めない。

14.しばしば他人の言っていることの意味を想像し、その想像に基づいて答える。

15.一方または両方の親に親密感を抱いたことがない。

16.愛情と同情の違いがわからず、同情の対象となる人を愛する傾向がある。

17.自分であれ他人であれミスをした人をからかう。

18.すぐに意見をまげて相手に合わせる。

19.とても競争心が強く、負ける時はぶざまだ。

20.最も恐れているのは見捨てられることで、関係を続けるためにはなんでもする。

 

10個以上チェックがついたなら、アダルトチルドレン専用カウンセリングでインナーチャイルドの癒しを行った方が、いつも繰り返してしまう『負のパターン』から抜け出しやすくなると考えられます。

 

“HOMECOMING”by John Bradshaw/Copyright ⓒ1990 by John Bradshaw/Japanese translation rights arranged with Bantam Books,a division of Bantam Doubleday Dell Publishing Group,Inc. throug Japan UNI Agency,Inc,Tokyo.

 

 

 

①~③を見てみてどうでしたか?何か気になるところはありましたでしょうか。

カウンセリングでは、気になる項目をもとに話し合ったり、改善策をお話したりします。

もしお話されたい方は、カウンセリング料金をご確認の上お申込みください。

 

 

 

 

 

 

<関連ページ>あわせて読みたい!

 

アダルトチルドレン専用カウンセリング

 

アダルトチルドレン(AC)について

 

ACがもつ様々な傾向

 

生きづらさ上位5項目

 

 

 

 

以下は参考程度にお時間があれば見てみてください。専門的な内容なのでわからなくても問題ありません。

恥辱感をベースにした家族


 

機能不全家族で育ったことにより、意識・無意識にかかわらず、その成員は恥の意識をベースにした感情を基に、他者とのコミュニケーションをする傾向にあります。こうした家族の親は子どものの欲求や希望を満たすことはなく、そのような育児をされた子は大人になってもそれを持ち越しています。彼らはしばしば、満たされない欲求を満たすのに自分の子どもを利用します(ミラー 一九八一、一九八三、一九八四、一九八六)。

恥辱感をもつ家族の多くが秘密をもっています。その秘密は公言できないため家族全員の「足かせ」となり、自分らしく生きることができません。なぜなら秘密を守るために質問や懸念、感情(恐れ、怒り、悲しみ、恥辱感、罪悪感など)の表現に禁止令が働いてしまうからです。したがって、家族成員は互いに自由に意思疎通ができません。このような秘密を守るための閉じられた家庭という世界では、家族成員それぞれの内なる子どもは窒息させられたまま、成長も発育もできず、社会に出てからもこの習慣は適用されます。

 

アルコホリック、他の多問題家族で使われる否定的な規則とメッセージ

<否定的な規則> <否定的なメッセージ>
 感情を表現するな 恥を知れ
怒るな おまえは駄目だ
気を転倒させるな おまえなんていなければいいのに
泣くな おまえの欲求は私には許容しかねる
私のするとおりではなく、言うとおりにせよ 急げ、育て
良い子、❝立派❞、完璧であれ 頼れ
衝突(または衝突を処理すること)を避けよ 男らしくせよ、男は泣くものではない
考えるな、話すな、ただ言うとおりにせよ そう感じてはいけない
良い成績をあげよ そんなふうでは駄目だ
質問をするな おまえは馬鹿だ(悪い子、など)
家族を裏切るな おまえのせいだ
家族のことを他人に話すな、家族の秘密を守れ

おまえはわれわれに借りがある

もちろんおまえを愛してるよ!

おまえの言い分なんてどうでもいい

口を返すな

おまえのために私は自分を犠牲にしているのだ
反芻するな よくも~したな!
いつも身なりを良くせよ もし・・・するなら、おまえを愛さない

私はいつも正しい、おまえはいつも間違っている

いつもコントロールせよ

おまえのせいで気が狂いそうだ

おまえは決して、何事も達成できないだろう

アルコホリックの飲酒(問題のある人の行動)に

焦点をあてよ

本当は傷つかなかった

おまえは本当に自分本位だ

飲酒(他の問題のある行動)は私たちの問題の

原因ではない

おまえは私を破滅に追いやる

それは本当ではない

つねに現状維持せよ

約束するよ(破るにもかかわらず)

家族はみなイネイブラー(支え手)でなければ

ならない

おまえのせいで吐き気がする

おまえは本当に馬鹿だ

本当は男の子(女の子)が欲しかったんだ

こんちきしょう

感情のスペクトル


 

私たち人間には、基本的に二つの対立する感情を人生を進むうえで指針にしています。それらは苦と楽という情緒で、楽の感情とは、強さ、安寧、完遂といった感覚をもたらします。これに対して苦の感情は、安寧を妨害し、エネルギーを消耗させ空っぽにし、私たちをひとりぼっちに置き去りにします。

 

しかし苦の感情であっても私たちに何かを ━ 何か重要なこと、注意を必要とする何かが起こっているというメッセージを ━ 告げます。

 

苦楽をバランスよく受け取ることで、私たちは安心したり、一旦立ち止まったりすることができ、それは熟達感や生きているという充実感を感情は与えてくれます。

 

私たちのリアルな自己は苦楽の両方を感じます。それが適切な他者との分かち合いには必要で、その関係性のなかで自由に表現されます。

 

これに対して偽りの共依存自己は、主として苦の感情ばかりを感じるように仕向け、しかもそれに気づかせないで、誰とも感情を分かち合わさせないようにします。その結果、親密な関係は絶たれ、精神的・身体的・物理的に孤立に追いやります。

 

 

無条件の愛    
至福    
喜び    
憐れみ、同情    
熱意    
満足    
恐れ 共依存自己 リアルな自己
痛み  
悲しみ  
恥辱感、罪悪感  
怒り  
混乱  
空虚感  
無感覚  

相対する感情


<苦> <楽>
恐れ 希望
怒り 情愛
悲しみ 楽しみ
憎しみ
孤独 共同体
痛み 救済
退屈 かかわり合い
欲求不満 満足
劣等感 平等
疑惑 信頼
拒絶 魅力
内気 好奇心
混乱 明瞭
拒否 支持
満たされない 本望
弱み 強み
罪悪感 無垢
恥辱感 誇り
恥辱感 誇り
空虚感

満足

成就

喪失に気づく


 

喪失に気づくことは簡単ではないのかもしれません。様々な方法によって抑圧・抑制した喪失に気づき、内なる子どもを癒してみると、長年の意識的・無意識的に引きずってきた喪失感が薄らぎ、本来ポジティブに発揮されるはずであったパワーがとり戻され、健全に生きていくために使われるエネルギーが好循環していきます。

 

 

 

大切な人 ━ 親しい、あるいは意味ある人間関係

  別離、離婚、拒絶、捨て去る(蒸発)、見捨てる、死、堕胎、死産、病気、地理的移動、子どもが

  家を離れる、など

 

自分自身について

  身体のイメージ、病気、事故、機能の喪失、コントロールの喪失、自尊心、孤立、自我、期待、

  ライフスタイル、欲求、カルチャーショック、仕事などの変化

 

子ども時代

  健全な子育て、欲求を満たすこと、健全な発育(段階を追って)、過渡的対象(毛布、柔らかい

  おもちゃなど)、兄弟や他の家族成員の新入参加または喪失、身体の変化(たとえば青年期、

  中年、老年)、喪失の脅威;別離、離婚

 

大人の変化

  中年を含む過渡期

 

外部のもの

  金銭、財産、必需品(鍵、財布など)、車、思い出の品、コレクション

 

 

アルコール、薬物依存、共依存、ACoA、その他の多問題家族、機能不全家族のACの喪失と、それらを嘆く欲求への影響の推定重度

  喪失の推定重度(影響度)
喪失

アルコール

薬物依存

共依存 AC
1)期待;希望、信条 ++ ++ ++
2)自尊心 ++ +~++ +~++
3)自己のこと(自尊心以外)
4)ライフスタイル ++ ++ ++

5)即席の意識変容

  そして/または苦痛の除去

 (アルコールや薬物または

  アドレナリンの刺激)

+++ ++ ++

6)過去の経験していない人間関係

 

++

 

+++ +++

7)過去の未完の発達の諸段階

8)過去の嘆いていない喪失とトラウマ

9)現在の人間関係の変化

++

++ +~++

10)未来の喪失の脅威

記号解;+=軽度、++=中度、+++=重度

    (推定重度、それぞれの状況における喪失の影響)

 

 

過去の喪失、別離は、現在の喪失、別離、執着に影響を与え、こうしたすべての要因は、未来の喪失への恐れ、未来に起こりえる執着に関係していきます。嘆いていない喪失に気づくことは、しばしばその束縛の苦痛からの解放の始まりです。(サイモス 一九七九)

 『恥辱感をベースにした家族』、『感情のスペクトラム』、『相対する感情』、『喪失に気づく』以上、内なる子どもを癒す━アダルトチルドレンの発見と回復/Ⅽ・Ⅼ・ウィットフィールド/1997年刊 誠信書房

 

 

 

 

変容する


 

変容とは、形態を変えること、形成し直すこと、再構築することです。それは究極的には、単に人生を生きることから、存在の表現として人生を生きることへの転換です(レオナード 一九七三、エハード 一九八四)。変容するとき、私たちはみずからの気づきあるいは意識を変えます。現実のある領域や存在から、別のものへ変えるのです。そうした変化を通して、私たちは成長し、より高次の、よりパワーのある、より平和で創造的な存在のレベルへと超越するのです。より多くのパーソナルパワー、可能性、選択肢を体験すると同時にまた、人生を成功させるために、私たちはより多くの責任をとるようにもなります(ウィットフィールド 一九八五)。

 

 

<回復の課題> <変容すること>
過去と現在の問題を嘆く 現在の喪失を嘆く
リアルであることが困難 リアルである
欲求を無視する 欲求を満たす
他人に責任過剰である

明らかな自他の境界をもち、

自分の責任だけをとる

低い自尊心

高まった自尊心

コントロール

コントロールを手放して、責任をとる

全か無か式機能 適切な信頼をおく
感情の困難 私たちの感情を観察し、使う
不適切な行為への高い耐性

何が適切かを知っており、もし知らなければ、

安全な人に聞く

見捨てられることの恐れ

見捨てられることの恐れからの自由

衝突を解決することが困難

衝突を解決する

愛を与え、受けることが困難

自己、他者、ハイヤーパワーを愛する

   
犠牲者の立場からの解放
<受難者/犠牲者の周期> <ヒーロー/ヒロインの旅>
偽りの自己 真の自己
自己縮小 自己拡張
あそこで、あのとき ここで、今
未完の事柄 完結した、しつつある事柄
個人の権利がほとんどない 多くの個人の権利
停滞、退化 成長
ほとんど分かち合わない 適切な分かち合い
同じ物語 成長する物語
反復強迫 私たちの物語を語る
衝動的、強迫的 自発的、流れる
大半は無意識 多くは意識的
停滞に気づかない ・・・になること、・・・であることに気づきを深める
焦点の定まらない 焦点を絞った
回復プログラムに取り組まない 回復プログラムに取り組む
他者からのインプットを余り受け入れない 安全な他者からのインプットを受け入れる
さまざまな程度の「ドライ・ドランク」 痛みに取り組み、喜びを堪能する
「自分」でやる 共創造する
しばしば大げさな 控え目ながら自信のある
可能性、選択肢が少ない 可能性、選択肢が多い
「不幸な夢」 「幸福な夢」(コース・イン・ミラクルズ)
ハイヤーパワーを除外する ハイヤーパワーを含める
病気 健康
呪い 贈り物
   
   

内なる子どもの存在、気づき、意識のレベル


 

●無条件に愛する子ども

●思いやりのある子ども

●創造的な子ども

●闘い、成長する子ども

●考え、分別する子ども

●感じる子ども

●無力な幼児

 

 

愛と無条件の愛


自己の臨床治療的特性の定義(レベル4~7):人間の意識レベルと愛、真理、癒しとパワー(レベル1~3は低い自己を表す)

意識の階層 真理 癒し パワー
7.統一 安らかな存在 安らかな存在 安らかな存在 安らかな存在
意識        
6.同情 無条件の感情 愛と受容 愛と受容 愛と受容
  移入と受容      
5.理解 成長への決意 創造性 正しい決定 叡智
4.受容/こころ 許し 許し 許し 許し
3.こころ/自我 崇拝、所有 体験、信念 防止、教育 主張、説得
      心理的  
2.情熱 「化学現象」 センセーション 養育 操縦
1.生存 窮乏 科学 身体的 身体の強さ

 

『変容する』、『人間の欲求、発育、意識の類似した階層』、『内なる子どもの存在、気づき、意識のレベル』、『愛と無条件の愛』以上、内なる子どもを癒す━アダルトチルドレンの発見と回復/Ⅽ・Ⅼ・ウィットフィールド/1997年刊 誠信書房

セックス依存症者の世界


中核信念

1.自己イメージ

  私は元来邪悪で、価値がない人間だ

内面の世界

嗜癖者は自分たちの家庭体験から、自分たちは価値がない、と結論を下します。

不全感と挫折感が支配します。屈辱や不名誉をもっともとか、当然とみること

がよくあります。性的強迫性をめぐる必死の戦いは、この信念を完全に揺るぎ

ないものにして、低い自尊心を強化します。彼らの無価値感が原因となって、

あらゆる犠牲を払って嗜癖という彼らの秘密の現実を隠すことに専念します。

しかし、これがほとんどすべての行動と判断を支配します。 

外面の世界

 嗜癖者は自分たちの不全感を隠すためにうわべの「正常性」をつくります。

彼らは傲慢かうぬぼれたっぷりにみえる可能性すらあります。このうわべは

自尊心を傷つけるか自滅的、あるいはどちらにもみえる行動とは対照的です。

他人は決断や行動を不合理、不可解、あるいは、自己破壊的とみなすことさえ

あり、「正常」とはみなしません。

家族と友人たち

特に他人に対して鈍感なときには、友人や家族の人は嗜癖者の利己的性質に

腹を立ていらいらします。嗜癖者の内面世界がわからないので、嗜癖者が

投影するイメージとは一致しない、破壊的もしくは奇異に見える行動に当惑

を感じます。

中核信念

2.関係

  あるがままの私を誰も愛してくれない

内面の世界

もし真実を知られたら、嗜癖者たちはすべての人が彼らを見捨てるだろうと

信じます。彼らは他人に依存していることを絶えず恐れています。自分たちの

行動がとても邪悪だと考えるので、行動がうまくいかないことはすべて彼らの

「落ち度」となります。愛する人のすべての苦しみに対して責任を負います。

罪悪感や悔恨が正直に表出されることはありません。それには、行動に関して

誠実さが要求されるからです。家族と友人たちとの普通のふれ合いからさらに

遊離し、これはひどくなっていきます。

外面の世界

嗜癖者は生活をきちんと管理していて、援助の必要はないというイメージを

つくります。彼らはいかなる問題にも影響を受けていないように見えますが、

あたかも何かの穴埋めをしているかのように、極端なことや気ままなことを

することがよくあります。しかしながら、これに対してはいかなる説明もな

されません。魅力的で社交的なままでいる嗜癖者もいますが、すべての

嗜癖者が傷つきやすさへつながる道は閉ざしてしまうので、人としては

「接触不能」となります。

家族と友人たち

嗜癖者の生活のなかで大切な意義をもつ人は除け者にされ、押しのけられて

いる、役立たずだ、無視されている、不必要だ、と感じるようになります。

外観上は鷹揚にみえますが、人としての温かさや落ち着いた態度は全く欠けて

いるので彼らは混乱してきます。嗜癖者の無責任な行動に反応して見捨てられ

感とともに怒りと苦悩が蓄積します。

中核信念

3.欲求

  もし人に頼る必要があるなら、私の欲求は決して満たされる

  ことはない

内面の世界

嗜癖者は 愛されていない、かわいらしくないと感じ、これは彼らを愛す

ることにかけては他人は頼りにならないということです。だから、彼ら

の欲求は、満たされないことになります。その結果生じる怒りは、抑うつ

恨み、自己憐憫、および自殺念慮としてさえ内在化されます。彼らは他人

の愛を全く信頼していませんので、打算的で、戦略的、操作的、および

無情になってきます。規則や法は愛すべき人たちのためにつくられてい

ます。愛嬌のない人は他の方法で生き残ります。

外面の世界

 過去の満たされなかった欲求に対する嗜癖者の怒りは、現在の欲求を表

出する可能性を妨げます。拒絶されることを予測するからです、嗜癖者

たちは何も望んでいないとか必要としていないかのようにみえます。関

係における自分たちの意図については彼らはわざと曖昧ですが、行動に

おいては誘惑的です。すなわち、自分たちが拒絶されないように、それを

必要だということは表現せず、彼らは肯定してもらおうとするか、気に

入られようとします。自分たちがどんなに立派で、法を順守しているかを

示そうと徹底して努力します。

家族と友人たち

 身近な人たちは嗜癖者の世界に二重生活、ジキルとハイドが見えはじめ

てきます。嗜癖者の浮き沈みは相変わらず理解困難です。もっと悪いこと

には、嗜癖者に対する疑惑、不信が起こります。物事はとても順調にみえ

ますが、直感はそう告げてはいません。嗜癖者んも公の生活と私生活の

矛盾はこれらの直感を強めます。

中核信念

4.性の認識

  セックスは私のもっとも大切な欲求である

内面の世界

嗜癖者は養育的保護とセックスを混同します。支持、配慮、肯定、

および愛情はすべて性的意味合いが付与されます。セックスなしの生活

に対する全面的恐怖がそのような強烈な性的欲望をもつことへの無価値感

と結びつきます。性的行動は決して愛情と保護の欲求を満たすことはあり

ません。しかし、これは相変わらず唯一の解決策と考えられています。

嗜癖者はセックスを確実に手に入れようとして、すべての状況をコント

ロールしたがる強い欲求があります。しかし、性のコントロールを失って

いるという誰にもいえない恐れがあります。この恐れのために性的行動を

やめる、あるいは制限すると自分に誓います。 

外面の世界

性的強迫観念は嗜癖者のライフスタイルや行動に浸透します。あらゆる

可能な性的機会を保証するために最大限の努力をします。全レベルの嗜

癖行動をもった嗜癖者は性に関することを利用する機会のコントロール

欲求を感じています。すなわち、売春、露出症、窃視症、近親姦、レイ

プ、などにかかわっている嗜癖者は、共通して「供給源」を守るという

目的をもっています。自尊心を傷つける性的体験または屈辱的な性的体

験を求めることは、心のなかの無価値感を大きくするだけです。嗜癖者

は、性に関して極端に礼儀正しいと公言します。しかし、性的な事柄に

関しては道徳的にはひとりよがりです。隠蔽、嘘、および欺瞞は、当人

の性的行動を隠すためです。

家族と友人たち

嗜癖者の高尚な性的道徳性の言明は、家族や友人たちに対する性的強迫

観念の影響を曖昧にします。身近な家族や友人たちは、嗜癖者の「地位

」のために、性的強迫性の疑いを否認する傾向があります。しかしなが

ら、頼りない行動やお手上げ状態という証拠が増えるにつれて、何を信

じていいのかわからないので、これらの人々は混乱します。さらに、彼

らはとても個人的なことに干渉することを望みません。何かを言ってあ

げるほど親密だと思う人はほとんどいないので、彼らは忠告を控えると

いう他の選択肢を選びます。

共嗜癖者のチェックリスト


 

以下は典型的な共嗜癖者の特徴です。あなたにあてはまるものをありのままにチェックしてください。チェックの項目が多ければ多いほど、自分の生活のなかに共嗜癖行動パターンがみえるでしょう。次の段階は、チェックしたそれぞれの項目に対する実例をできる限りたくさん思い出し、自分用の日記やノートに記入することです。その結果はあなたの共嗜癖システムの全体像を生き写しのように表していることでしょう。

 

1.嗜癖者の行動を隠す

2.行動の結果から嗜癖者を守る

3.明白なことを否認する

4.他人に対して弁解、言い訳、正当化をする

5.嗜癖者の行動に対して責任を感じる

6.嗜癖者に対して独善的批判や非難をする

7.彼らの「問題」について嗜癖者と対決しようと努める

8.嗜癖者に対して優越感を感じる

9.嗜癖者の行動を大目にみる

10.嗜癖者がもとで家族外の人を信用しない

11.嗜癖者の行動を合理化する

12.嗜癖者の問題に関する空想や強迫観念がある

13.もし嗜癖者が変わればすべての問題はなくなるという信念をもっている

14.脅したり強要して嗜癖者から約束をとりつける

15.嗜癖者の性的行動をコントロールしようと画策する

16.嗜癖者を「取り押さえたり」罠にかけようと企てる

17.嗜癖者が他の人と性的関係になるのを防ぐために嗜癖者とセックスをする

18.感情の起伏が激しい

19.恨みや失望のリストが延々と続く

20.抑うつ感や後悔がある

21.交友関係が失われる

22.家族の「プライド」が低下する

23.家族の他の人と秘密の約束をする

24.家族の他の人と距離を感じる

25.家族内で互いに不信がある

26.自尊心が失われる

27.自信喪失や恐怖が募ってくる

28.これは自分だけだと感じる

29.祈りや瞑想を含めて、スピリチュアルな営みを怠る

30.異常な夢をみる

31.食事や睡眠パターンが変化する

32.嗜癖のストレスによる事故、病気、怪我

33.怠業

34.仕事や職務能力が低下する

35.自殺企図や自殺念慮がある

36.家計支出をコントロールしようと努力するが、ますますうまくいかなくなる

37.財政上の問題が増す

38.家庭生活を「正常」に保とうと努力して、嗜癖者の職務や責任を引き受ける

39.仕事や外部の活動に手を広げたり、のめり込む

40.自滅的もしくは自尊心を傷つけるような行動に夢中になる

 

共嗜癖者の世界


中核信念

1.自己イメージ

  私は元来邪悪で、価値のない人間だ

内面の世界

共嗜癖者は自分たちの自己価値が絶えず危機に瀕している家庭で成長する。

共嗜癖者の不適切感や挫折感は嗜癖者の無価値感に匹敵する。選択肢は全く

ないと信じて、虐待的で、屈辱的な、自尊心を傷つけられる行動に耐える。

セックスは愛の証明なので、セックスにとりつかれる。 

外面の世界

独善的軽べつはしばしば共嗜癖者の内面の恐れを隠してくれる。積極的、

批判的、支配的行動が、従順なイネーブリング行動と入れ替わる。どちらの

立場も、共嗜癖者が犠牲になっているという殉教者役割を共有している。

共嗜癖者に対する

嗜癖者の反応

嗜癖者はこの関係においては利己主義的な二重拘束のなかにある。共嗜癖者が

批判や非難をすると、嗜癖者は虐待的、強迫的行動を正当化するためにこれを

利用する。共嗜癖者が素直で従順なら、嗜癖者は、重荷を感じ、食い物にされ

批判されていると感じる。これらの感情はまた嗜癖行動の根本的理由づけと

しての役割を果たす。

中核信念

2.関係

  あるがままの私を誰も愛してくれない

内面の世界

共嗜癖者は他人に対する自分たちの根本的な不信を関係のなかに投影する。

関係のなかにいることは共嗜癖者特有の三つの恐れを保証する。すなわち

共嗜癖者はこの関係のなかで、自分たちの主体性を失うという恐れ、彼ら

が真実だと知っていることを否認させられるという恐れ、および自分たち

の欲求を満たすには代償がいるだろうという恐れである。他人にこの痛ま

しい「秘密」を話したら間違いなく見捨てられることになる。嗜癖者に対

して正直だったり無防備であることは、独善的だったり従順である安全性

を放棄することになる。共嗜癖者は、嗜癖者と同じように、自分たちは愛

する人のあらゆる苦しみに対して責任があると決めてかかる。 

外面の世界

共嗜癖者は自信あり気にみえるためなら、どんなことでもする。彼らはど

んな問題にも影響を受けていないようにみえ、問題を隠すために一心不乱

にエネルギーを費やすだろう。実際、彼らは全員に対してすべてであるこ

とで多くの余分な責任を引き受けるだろう。一般的に、最小限のリスクで

親密にしていられるので、彼らは自分たちが支配するか養育的な関係をし

ばしば求める。この尊大な外面は家族の秘密を守る。また、共嗜癖者はす

べてのことに責任があるという内的信念が実行される。

共嗜癖者に対する

嗜癖者の反応

特に無力感が増して制御できなくなってくると、嗜癖者は共嗜癖者が後始

末をしてくれるのをよくあてにする。しかし、彼らが余分な責任を引き受

けると、嗜癖者は共嗜癖者の努力にけちをつけるようになる。内面では、

嗜癖者はだんだんとさらに役立たずだと感じ、共嗜癖者の生活のなかにし

かるべき場所がないと一段と感じている。ことに共嗜癖者が子どもたちな

どの他の人の世話で忙しいときは、自分は必要とされていないと感じる。

共嗜癖者が忙しいと、強迫性をますます正当化することになる。

中核信念

3.自己イメージ

  もし人に頼る必要があるなら、私の欲求は決して満たされる

  ことはない

内面の世界

 共嗜癖者が愛情や保護を求めるすさまじい欲求には、誰がこれに応えよ

うとしても及ばない。彼らの欲求の充足を約束しようと見当違いの努力

をして、嗜癖者のあらゆる行動に対して完全主義者的要求をする。嗜癖

者はこの不可能な要求を満たすことができずに、共嗜癖者が失望すると

怒りは内在化され、結果として絶望、自己憐憫、恨みとなる。これらの

意気消沈した時期は、「物事は変わる」という共嗜癖者の周期的な上機

嫌や希望と入れ替わる。ごまかしや非難を黙認することは、「もし嗜癖

者が高い基準を満たせば、共嗜癖者の欲求は満たされるだろう」という

前提に基づいている。嗜癖者は共嗜癖者の自己価値や上機嫌の根源とな

る。「共嗜癖者は愛情や世話に対して報いを受ける必要がある」という

信念が、すべての関係に浸透する。無条件で肯定されることは共嗜癖者

の体験をはるかに超える。

外面の世界

自分たちが欠かせないものとなるために共嗜癖者が行う系統的努力は受難

を伴う。引き換えに、共嗜癖者は嗜癖者が関心や愛情という証拠を与えて

くれることを期待する。それがうまくいかないともっと努力して嗜癖者を

矯正しようとか節度を守らせようとするか、独りよがりに罰を与えたり、

拒絶したりする結果となる。共嗜癖者は失望に終わった期待のみを伝え、

自分の欲求を伝えない。嗜癖者に心を奪われるとしばしば嗜癖者の行動を

否認や容認する結果になる。共嗜癖者はこの関係において貸しがあること

を「記録」する。嗜癖者のために尽くせば尽くすほど、共嗜癖者はますま

す彼らに要求する。

共嗜癖者に対する

嗜癖者の反応

嗜癖者は共嗜癖者の欲求を察知することができない。部分的には、彼らの

失敗は嗜癖者特有の没頭やすべての欲求を性欲化することに由来している

しかしながら、嗜癖者の行動はこの関係に存在する問題も曖昧にする。嗜

癖者はこの期待に対して恨みを募らせるが、また、これは誰にもできない

ことだが、期待を満たせなかったことで挫折感を味わう。共嗜癖特有の批

判は嗜癖者が既に真実だと恐れていたことの証拠となるだけである。でも、

彼らが共嗜癖特有の没頭をしている間は、共嗜癖者は彼らの関係を見捨て

ないだろうと、相変わらず固く信じている。彼らは非難をしているかぎり

変わることはない。

中核信念

4.性の表出

  セックス愛情の一番大切な印である

内面の世界

 共嗜癖者は性的注目を集めることが「彼らの愛らしさ」を証明すると信

じている。セックスは愛の見返りとなる。それゆえに、共嗜癖者は魅力が

なくなることや性的能力において不適格であることをとても恐れる。嗜癖

者が他の人と性的関係があると、共嗜癖者は人として完全に拒絶された気

持ちになり、愛らしくないという彼らの意識を強める。利害関係を考える

と、共嗜癖者は自分たちの性生活を探究したり楽しむことができない。搾

取されたという体験は心からの恨みや怒りを助長し、それはさらに共嗜癖

特有のすべての中核信念を立証する。

外面の世界

 セックスは愛の見返りなので、いつの間にか共嗜癖者は望んでいないとき

に性的関係をもってみたり、あるいはもっと悪いことには、自尊心を傷つ

ける、屈辱的な性行為に関与していることがある。共嗜癖者はまた、関心

を引くために着飾ったり、誘惑的行動をとる可能性がる。嗜癖者が性的関

係になるのをセックスを利用して防ぐことが含まれ、性に対する共嗜癖者

の態度は、自信過剰、無関心、独りよがり、受難、という彼らの他の外面

の主題を映し出しているのかもしれない。

共嗜癖者に対する

嗜癖者の反応

 嗜癖者は共嗜癖者からのセックスに関する相反する信号に困惑する。しば

しば、嗜癖者は共嗜癖者の関係欲求をセックスの申し入れと誤解する。そ

の結果、食い物にされたという共嗜癖者の気持ちを嗜癖者は全く理解でき

ない。性的感情が報いてもらえない場合、嗜癖者は羞恥を感じる。これは

彼らの性の激しさが不十分ということを支持するからだ。そのうえ、嗜癖

者は共嗜癖者が努力して彼らの性的行動をコントロールや非難するのを恨

むが、これらのすべてが彼らの嗜癖システムを永続させる。

 

「セックス依存症者の世界」、「共嗜癖者のチェックリスト」、「共嗜癖者の世界」/セックス依存症 その理解と回復・援助/パトリック・カーンズ著 内田恒久訳/2004年刊 中央法規