ACがもつ様々な傾向


 

 

 

 

 

このページでは、アダルトチルドレン(AC)がもつ様々な傾向についてお話してみたいと思います。

 

 

(ACがもつ傾向)

 

①考え方

a.自分に自信がない。自分はダメだ

b.自分に対して過酷な批判をする

c.自分は生きている価値がない

d.白黒をハッキリさせ過ぎ、ほどほどにバランスをとれない

e.他人から認めらたい

f.完璧主義

g.自分は何者かわからず、人生の目的がなく、自己が確立していない

 

 

②物事の受け止め方

h.何が正常で何が異常かわからない

i.他人からのほめ言葉を受け入れにくい

j.自分は他人と違っていて居場所がなく、孤独に感じる

k.自分でコントロールできない状況ではパニックを起こす

l.他人の目が気になり、被害妄想になりがち

m.ビクビクしがち

n.何かが変わることに対する恐れが大きい

o.怒りが爆発したり、イライラしたりしがち

 

 

③行動

p.人生を楽しむのが下手

q.他人と親密な人間関係を築けない

r.必要のない嘘をついたり、ごまかしたりする

s.必要以上に相手に忠実

t.他人に助けを求められない

u.摂食障害

v.アルコールやニコチン、ギャンブルやセックス、人間関係などに依存している

w.権威のある人の前に出ると過剰に委縮する

x.コミュニケーションの技術に乏しい

y.対人恐怖があったり、引きこもったりしている

z.共依存である。または共依存的な行動をしがち

 

 

アダルトチルドレンのチェックリストから主な傾向を選んでみました。a~zの項目はACの生きづらさの原因で、言葉にしてみることで具体的に自分は何に生きづらさを感じていて、何に困っているのかを知る手がかりにします。

 

自分がもつ傾向を、改善するための目標にして、生きづらさを和らげるためにカウンセリングに取り組んで、考え方や物事の受け止め方を調整し、前向きな行動になるようにしていきます。

 

それでは各項目を見ていきましょう。

 

 

①考え方

a.自分に自信がない。自分はダメだ

ACの代表的な傾向のひとつ。自信がないのは子どものころから親に否定され肯定されることが少なかったから。「お前はダメだ」と言われ続け、どれだけがんばっても認めてもらえず、ほめてもらえないことで、「自分は大丈夫だ」と心から思えない。自信を感じられないことで仕事や生活に張り合いをもてず、充実感を得られない。

 

 

b.自分に対して過酷な批判をする

親から批判や否定をされ続けていたため、いつしか心の中に『批判的な親』が感じられるようになり、何をするにも心のなかで批判的な声がするような気になってしまう。

 

 

c.自分は生きている価値がない

「お前が大切だ」「あなたが必要よ」といった親から受容してもらえるような肯定的なメッセージを言われたことがないACは、自分の居場所がないと感じがち。否定や無関心により自分は役立たずで生きる価値などないと思ってしまう。

 

 

d.白黒をハッキリさせ過ぎ、ほどほどにバランスをとれない

白黒思考と呼ばれる考え方で判断してしまうので、絶たない方が好ましいことも絶ってしまう。緊急時や重大な決断をしなければならないときには有用な場合もあるが、ほとんどが破滅的な判断となってしまう。

 

 

e.他人から認められたい

他人からの承認や称賛によって自分の価値を決めてしまう。自分の認め方を親から教われなかったACの代表的な傾向のひとつ。自分を愛で満たすことが長期的な目標となる。

 

 

f.完璧主義

ACの代表的な傾向のひとつ。機能不全家族という精神的にも肉体的にも不安定な家庭で育ったことにより、「物事は完璧に成さなければならない」というマイルール。強迫的な完璧主義は自分も周りも巻き込みがちで、不自然なこだわりが時として限界を超えても行動が止められない。

 

 

g.自分は何者かわからず、人生の目的がなく、自己が確立していない

幼少期に最初に出会う大人として親の存在があるが、生き方の手本となるような教えを親から与えてもらえないことで『自分』という存在がつかめないまま大人になったAC。出生にまつわる秘密や幼少期に親と生き別れになった場合も影響大。

 

 


 

 

②物事の受け止め方

h.何が正常で何が異常かわからない

機能不全家族という混乱した環境で育ったことが原因。情緒的に不安定で暴力や言葉の暴力を振るう親にいつも注目しなければならず、安心して家で過ごせなかったAC。人によっては溺愛されたり過干渉であることで主体性が育たず、自分で考え選択し行動するという自己基準をもてなかった。

 

 

i.他人からのほめ言葉を受け入れにくい

子どものころから親にほめ言葉をもらえなかったACがもつ代表的な傾向。大人になりほめられても、感謝の気持ちより相手への不信感が先立つ。ほめる裏側には何か下心があるのではないかと疑ってしまい、ほめられたり認められたい気持ちと同時に不信感もあることで混乱してしまう。

 

 

j.自分は他人と違っていて居場所がなく、孤独に感じる

ひとつの出来事に対する反応が相手と違うことで戸惑い、自分はどこかおかしいのではないかと自分に対しても不信感をもってしまう。相手のように素直に喜んだり泣いたりすることができないことで自分は欠陥品だと思いがち。普通ではない自分の居場所がないと孤立していってしまう。

 

 

k.自分でコントロールできない状況ではパニックを起こす

安心感のない家庭環境だったため、気持ちが少しでも安定するように計画や予定にこだわりを見せるAC。柔軟性に欠け臨機応変に対応できないことで頭が真っ白になりパニックになる(クリツッバーグの慢性ショックによる)。

 

 

l.他人の目が気になり、被害妄想になりがち

ACがもつ代表的な傾向のひとつ。相手の顔色を伺い自分がミスをしないか不安感に苛まれがち。相手を理想化する傾向もあるため、自分の期待通りに振舞ってくれない相手に対して裏切られたと思い込み「被害者のポジション」をとってしまう。  

 

 

m.ビクビクしがち

いつも何か恐ろしいことが起こるのではないかと不安感に支配される。機能不全家族では毎日が戦争であると例えられるくらいに予測不可能な出来事が起こりがち。その原因である親の圧倒的な力に支配され、自分はいつ攻撃されるかわからないという思い込みが外せない。

 

 

n.何かが変わることに対する恐れが大きい

常に安定や安心感を求めるACだが原家族でそれを味わったことはなく、いつも不安と恐怖のなか育ったために気持ちの置き所がない。それは子どものころ日常的に夫婦ケンカやきょうだいが親に暴力を振るわれるシーンを見せられたことも要因のひとつ。なんでもない日常が暴力によって壊されることで変化に対する恐れが大きい。

 

 

o.怒りが爆発したり、イライラしたりしがち

子どものころから親の理不尽な心と体の押さえつけを強いられたACの内面には怒りが充満している。その場面場面で適切な怒りの表現を学べなかったことから、怒りをはじめ様々な感情を我慢しがち。ACの多くは怒り自体にフタをして感じないようにするため、慢性的な「うつ」になりやすいと考えられる。

 

 


 

③行動

p.人生を楽しむのが下手

ハードルの低い小さなことをコツコツとやり続けることに困難さを感じるACは、子供のころ親に見守られ「上手にできたね」などとほめてほらえず、日々の積み重ねによる充実感を味わいにくい。また罪悪感を植え付けられている人も多く、自分に許可を与える感覚に乏しい。自由気ままに好きなことをし、自分の可能性を信じて新たな挑戦がなかなかできない場合が多いことで人生そのものを楽しめない。 

 

 

q.他人と親密な人間関係を築けない

不信感をもつACは他人に本音を打ち明けたり信頼したりすることに困難さを抱く。本来であれば打ち解けて気軽さをもって話したい気持ちがありながらも、いつか相手に裏切られるのではないかと疑い、境界線を保ちながら温かみのある交流を続けることができない。

 

 

r.必要のない嘘をついたり、ごまかしたりする

子どものころから家庭に秘密があったり、真実を話してはならないという機能不全家族におけるルールを身につけたACは、本当のことを言えないことが習慣化しており、すぐバレるような嘘をついたりごまかしたりしてしまう。このような習慣から信頼されず居場所を失いがちである。

 

 

s.必要以上に相手に忠実

過干渉による主体性の欠如から自分事を自分で考えて決めることができず、いつも相手からの許可を待つ姿勢になってしまう。滅私することが美徳である日本固有の習慣による影響も大。ただし忠実であるからといって、何も感じていないわけではなく、その多くが膨大な怒りを抱えていると考えられる。

 

 

t.他人に助けを求められない

子ども時代からひとりでもしくはきょうだいと共にサバイバルしてきたACは、他人に頼み事をしたり困ったときの助け方を知らないことが多い。そして自分は助けてもらえるに値する人間であるとは思えないことから、お手上げ状態になってはじめて他人に助けを求め問題を大きくしてしまう。

 

 

u.摂食障害

拒食・過食・過食嘔吐などの摂食に関する問題は、親にコントロールされた怒りを親に向けることができず、持って行き場のない怒りを自分に向け摂食で自分をコントロールしようとする歪んだ抵抗であることが多い。また容姿コンプレックスによる自己コントロールに執着し摂食に依存してしまう。

 

 

v.アルコールやニコチン、ギャンブルやセックス、人間関係などに依存している

本来親から無条件に与えられるはずの愛情がもらえなかったことで『自分』という存在を自分自身が認められず、不安感を解消するための自己肯定する術を知らないことで何かに愛情を求めた結果、薬物や行為、人間関係(仕事、恋愛、交友、共依存)に愛着の対象を求めて安心感を得ようとしてしまう。依存が問題である理由は社会から孤立することであり本人が困っていないのであれば問題にならないケースもある。

 

 

w.権威のある人の前に出ると過剰に委縮する

親に圧倒され自己主張が許されなかったACは、権威のある親のような存在(教師や先生と呼ばれる立場の者)に親を投影し、圧倒的な力で抑え込まれた感覚が蘇ることで過剰に委縮してしまう。緊張して言いたいことが言えず、つい相手に合わせてしまい、後になって自分のふがいなさに自責の念にとらわれる。

 

 

x.コミュニケーションの技術に乏しい

ACは自分と相手を信頼できず不信感が強いので、他人とのコミュニケーションを避ける傾向にある。避けてしまう気持ちの裏側には怖れがあり、失敗は取り返しのつかないことであり、恥をかきみっともない姿をさらしたくはないという劣等感から生まれる場合が多い。劣等感とは自尊心が深く傷ついている状態であるため、引っ込み思案になったり自信過剰になったりと、バランスよくほどほどの感覚がつかめないことで、自分と相手がOKな関係性を築けない。

 

 

y.対人恐怖があったり、引きこもったりしている

「もうこれ以上は傷つきたくない」という切実な思いから、物理的にも精神的にも引きこもってしまう。予期せぬ相手の反応に適切に応答する自信もないため自滅する傾向も強い。独りよがりさから相手を遠ざけ、恐怖することで自分を守っているとも考えられる。また社会という枠組みに適応できないことで自信は失われ身近な友人や家族からも疎遠になってしまう。

 

 

z.共依存である。または共依存的な行動をしがち

ACを説明することは共依存を説明することになるくらいに主要な傾向である。「アダルトチルドレン(AC)について」を参照。

 

 

 

 


 

読まれてみていかがでしたか?ご自分に当てはまる項目はありましたか。

もし7つ以上当てはまる項目があれば、あなたはアダルトチルドレンである可能性があります。

 

 

〔生きづらさ上位5項目〕

 

1.自分に自信がない。自分はダメだ

2.白黒をハッキリさせ過ぎ、ほどほどにバランスをとれない

3.他人からのほめ言葉を受け入れにくい

4.他人の目が気になり、被害妄想になりがち

5.コミュニケーションの技術に乏しい

(2016~2019年3,000人を対象としたチェックリストによる当サロン調べ) 

 

このページの説明は、あなたを批判したり否定したりすることが目的なのではなく、自分がもつ傾向を言葉によって具体的に知り、少しでも生きづらさを軽減することが目的です。

 

 

たとえば該当する項目が10個あったなら、たとえ3つでも軽減すれば生きづらさが楽になります。

 

アダルトチルドレン専用カウンセリングでは、あなたがもつ傾向を少しでも軽減させ、アダルトチルドレンではない状態」になることを目指します。受けられたい方は、カウンセリング料金をご確認の上お申込みください。

 

 

 

 

 

 

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